2021年のトップスタートアップ5社

パンデミック中も、経済に眠りはありません。特にスタートアップの活躍はめざましく、コロナ禍にもかかわらず、コロナ前以上に頑張っている企業もあります。スタートアップの多くが、コロナ禍を乗り越え、進化を遂げることができています。また、他の産業も台頭し、成長していますし、職種によっては特に人材を惹き付けている所もあります。以下に、2021年のトップスタートアップをご紹介します。リンクトインのメンバーによって生み出された何十億というアクションから成るデータを解析して、決定されたリストです。

Better(ベター)

フルタイム社員4,000人というこのニューヨークの企業は、2016年に設立されました。ロックダウン入り後の米国経済はあっという間に沈み、リセッション入りしてしまいましたが、そのエンジンのひとつである住宅関連事業の業績は、底固く推移を続けました。今日デジタル住宅ローンの貸し手であるBetterでは、借り換えの申し込みや新規ローンの申請が殺到しています。

これは金利の低下や(リモートワーク政策による)スペース需要の増加によるものですが、この要求に対応するために、この比較的若い会社は、数百人規模の新社員を募集し始めました。そして、2020年後半の9か月間で、1,500人を超える社員を採用しました。将来的には、さらに数千人の社員を迎え入れる予定だということです。

DoorDash(ドアダッシュ)

近年DoorDashは上場申請を行いました。このオンデマンド型フードデリバリーサービスは、コロナ以前から、大きく飛躍しようと計画していました。その後コロナで隔離措置が導入されたことにより、業務の需要が急増しました。「Dasher(ダッシャー)」と呼ばれる配達員が従業員であるかどうかを巡ってカリフォルニア州法と闘い続けてはいるものの、同社の野望は大きくなるばかりです。2020年には、配達商品の範囲を食料品や薬品にまで広げました。従業員を約2倍に増やしたDoorDashは、今では採用プロセスを「カルチャーフィット」から「バリューエンジニアリング」へと改めることに力を注いでいます。

Databricks(データブリックス)

このオープンソースベースの分析プラットフォームは、企業にデータサイエンスや機械学習のツールを提供しています。このツールを利用すると、企業はデータからより多くの価値を得られるようになります。テーラーメイド医療の治療法を開発したい医療機関から、不正行為を予防したい銀行に至るまで、さまざまな分野で活用されています。同社は2019年末までに4億ドルの資金を調達し、2020年6月にはテルアビブを拠点とする企業「Redash」を買収し、ダッシュボードの機能を拡大させました。

Outreach(アウトリーチ)

Outreachはセールス・エンゲージメント・プラットフォームで、人工知能を搭載したツールを提供し、営業担当者が顧客の住所を確認し、連絡を取り、顧客とのつながりを維持できるよう支援しています。2019年以来、従業員数を倍増して約600人に増やし、評価額13.3億ドルで5000万ドルを調達しました。新技術の開発や欧州・アジア進出を狙った動きです。

Attentive(アテンティブ)

Attentive社は、モバイル端末を利用したテキストメッセージのマーケティングを扱う企業です。リアルタイムの行動データを利用して、ブランドが適切なタイミングで顧客にアプローチできるよう支援します。Attentiveはすでに、Urban Outfitters、CB2、Coachといった大手企業と提携しています。2020年4月に4,000万ドルを調達しました。資金は事業の拡大に利用される予定です。CEOのプランでは、2020年末までに従業員数を400人に増加するということです。

投資を考えている人であれ、新たに就職先を探している人であれ、これらのスタートアップから新たなポテンシャルを感じる人も多いのではないでしょうか。将来が楽しみなスタートアップ企業のご紹介でした。